高校生が見たSHIROBAKO、就活生が見たSHIROBAKO

はじめに

この記事は SHIROBAKO Advent Calendar 2019 の19日目の記事です。

SHIROBAKO Advent Calendar 2019 - Adventar
SHIROBAKO Advent Calendar 2019 - Adventar
2018年: https://adventar.org/calendars/2913 2017年: https://adventar.org/calendars/2092 2016年: https://adventar.org/calendars/1343 2015年: https://adventar.org/calendars/729 - どんどんドーナツどーんと行こう! - 万策尽きたー! - 上手くいかないことを人のせいにしているような奴は辞めちまえよ! - 失敗しないで成長した制作なんて、俺知らないもんね。 - 速く描くには上手くなる。上手く描くにはいっぱい描く。いっぱい描くには速く描く。技術とスピードは実は全く別の問題でね。 - できれば食べられる。できなければ辞めて行く。アニメーターはそういう仕事だよ。 - 続けないと、仕事って面白くならないからさ。 - アニメーターも人間だから、この仕事はお前にしかできないって言われたいんだよね。 - 経験の少なさが不安という意見も理解できます。その時は、私達が育てればいいんですよ。 - 辛い時期の無い職業なんてありません。ですから後は、屈辱をバネにどれだけ自分が頑張れるかです。 - ただがむしゃらに、ひたすら前に進んでた。やりたい事をやり続けていた。そして気が付くとこの年になってた。それだけさ。 - 真面目な人ほど、現実のギャップに傷ついたり絶望したりするからね。 - クリエイターには関わった話数一本一本が名刺代わりってこと。流して描く作品なんて無いってこと。 - 僕は才能っていうのは、なによりまずチャンスを掴める握力と失敗から学べる冷静さだと思う。絵の上手い下手はその次だ。 - 目先のことばかり考えている時期はもう終わりだよ。そろそろ、少し高い所から遠くを見る時がきたんだよ。 - クリエイターは誰しも繊細で傷つき易い心を持っている。しかし絶えず批評、ダメ出し、注文を付けられる。 - 僕は過去の作品には興味ありません。なぜなら、いつも未来を見ているからです。 - 小さなことからコツコツやればいつか終わるよ。 - お酒を飲めば誰でも気分転換になると思わないでください。そういうことが苦手な方もいるのをお忘れなく。 - 政治的なキャスティングは必ずバレます。そしてそれは断言出来ますが、作品にプラスになる事は無い、絶対にです。
adventar.org

はじめまして @p1ass です。SHIROBAKO Advent Calendar初参加です。

SHIROBAKOをリアタイで視聴していた当時は高校1年生だったのに、もう大学3年生になってしまいました。

SHIROBAKOは登場人物たちが社会人ということもあり、社会人の視聴者方が多かったように感じたのですが、高校1年生の自分が見ても、心が動かされ様々なことを考えさせてくれた素晴らしい作品でした。

今回は社会に出る前の人間がSHIROBAKOを見て何を思ったのか、自分の人生を絡めて、忘れないうちに書き残しておこうと思います。特に、初めてSHIROBAKOを見た「高校時代」、就活で悩んでいる「今」の2つの視点に絞って書ければと思います。

SHIROBAKOとの出会い

僕が初めてSHIROBAKOを見たのは高校1年生の時でした。当時はただひたすらに高校に通っている毎日でした。

中学時代は、小学生の頃から憧れていたプログラミングに打ち明けていたのですが、壁にぶつかってからは特に熱中できることもなく時間だけが過ぎ去る日々でした。

学校から帰って時間があればYouTubeやNiconicoで動画を漁る、そんな生活を送っている時にSHIROBAKOを見つけました。暇だったので前情報もなしに見始めたわけですが、いつの間にか毎週続きが気ってソワソワしてしまう程度にはドハマリしてしまいました。

当時なんでこんなにハマったのかなと改めて考えると、絵麻の存在が大きいと感じています。絵を書くことが好きで、親に反対されながらもアニメータとして頑張っていく、そんな姿に心打たれました。プログラミングを諦めていた自分とは対照的に、苦労しながらもその道を突き進んでいく姿にとても尊敬しました。1

えま 出典 : TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイト

SHIROBAKOを見て、純粋に夢に向かって努力する、困難な壁にぶつかっっても努力したり周りの人に助けられたりして乗り越えていく、そんな人生も良いなと思いました。この作品を通して、もう一度好きだったプログラミングをやろうという気持ちにさせてくれました。 (受験があったため再度プログラミングを始めるのは大学生になってからなのですが。)

SHIROBAKOと就職

時間が流れ、僕は大学に進学しました。

大学に入ってからはほぼ毎日プログラミングをしています。幸いにも同じ趣味を持つ仲間に恵まれ、個人だけでなくチームでの開発も行っていて、楽しいプログラミング生活を送っています。この状況はまさに**「上山高校アニメーション同好会」と同じ**です。好きなことを好きなだけやれる、本当に最高の時間を過ごしています。

しかし、そんな時間は終わりを迎えつつあります。そろそろ大学卒業後の進路を考えなければならない時期に入ってきてるからです。

僕は院進せずに就職する予定なのですが、就職先で大変悩んでいます。**僕が将来何をしたいのか自分でも分からないのです。**こんな悩みを持つ人どっかにいたなぁと考えていると、ふとSHIROBAKOのことを思い出しました。こんなときはSHIROBAKOを見るしかない!と久しぶりに一気に見ることにしました。

久しぶりに見たSHIROBAKOは就活に悩む僕に多くの視点を与えてくれました。

やりたいことと待遇

就活をするとなると、どの会社に勤めるか決めなければなりません。

事業内容や給与、会社の環境などは千差万別です。その中から一つを選ばければなりません。

ソフトウェアエンジニア界隈の新卒採用は一括採用が少なくなってきており、中途採用と同様に個別にオファーが異なるようになっています。そのため、給与などがピンキリ状態になっています。そのような状況だと高額のオファーや魅力的な環境がある会社にどうしても目がいってしまいます。

そんななかで高待遇の3Dの会社に入社したみーちゃんのセリフがぐさっと心に刺さりました。

『確かに福利厚生とか、条件良いなって思って入ったんですけど…このままじゃ明日も明後日も、1年後も2年後も…車ですよね…』

『CGの会社に入って…逆に夢に遠ざかってるような気がして。ずっと車の部品しか作ってなくて…』

『このままじゃ、3年後もホイール作ってる自分しか思い描けなくて…』

高待遇な会社に入ったけど、自分がやりたいことが出来なくて悩んでいる姿が描かれています。 最終的にみーちゃんは転職し、別の会社で働くことになるのですが、転職先では意気揚々と働いています(作中には描かれてないですがおそらく待遇は前より悪いでしょう)。

僕の場合は就職前ですが、置かれた状況は似ています。高待遇なオファーに目がいき、そのまま就職する。この未来が見えてなりません。

勿論、やりたいことをやれる環境で、最高の条件で働くのが一番なのは承知ですが、そんな会社は多くありません。「やりたいこと」と「待遇」のバランスをどう取っていくか、これが本当に難しいです。

キャリアパスを描けてるやつなんていない

ところで、作品の中でりーちゃんは**「知らなかったことを知るのが好きなんです!」**と発言しています。

おいちゃんのちょっとした愚痴からディーゼル車のことを調べるようになり、その後も調べ物を頼まれるうちに、自分の好きなことを見つけていきました。りーちゃんは些細なことから自分を再発見することができました。将来に対して漠然と抱えていた不安を解消できたとても印象的なストーリーです。

りーちゃん SHIROBAKO 13話より

では自分はどうでしょうか? 就活を進めていく上で、**「なんでプログラミングをしているの?」**と頻繁に聞かれます。

これはSHIROBAKO全体を通して問われている**「なんでアニメーションを作っているのか」**という点と同じように感じています。 おいちゃんは**「アニメーションが好きだから」**という理由で、制作の仕事をするようになり、大変ながらも仕事をこなしています。でも、ふとした瞬間に「この先何をしたいんだろう?なんで今この仕事をしているのだろう?」と悩むわけです。

このような一日ちょっと考えただけでは答えが出ない質問を就活では投げかけられるわけです。たまったもんじゃないですよね。

僕はそんな大層なことを考えなくても良いと思っていて、**「ただプログラミングが好きだから」**という理由だけで前に進んでいくだけでも全然良いと思っています。

杉江さんが**「好きな事をして食べていけるのは幸せなことだ。だけどそのうち描くだけじゃ物足りなくなってくる」**という発言をしてますが、それは経験を重ねてその領域に達してから考えれば良いんです。それからでも全然遅くはないと思います。ましてや社会にまだでていない僕が考えても時間の無駄でしょう。

キャリアパスなんかは今は考えず、ただひたすらに、絵麻やずかちゃんのように前に向かって努力していき、その先で、

「今わたし、少しだけ、夢に近づきました!」

と言えるような人生を送れれば今は大満足です。

キャリアパスなんて知らねええええええ(就活のストレスからくる心の叫び)

おわりに

僕はまだ若いので、共感できたのが全部(同じく若手の)主人公たちの視点でした。

でも、また数年後SHIROBAKOを見たら今度は大人たちの視点で作品を楽しめるようになっていると思います。 リアタイで見てた頃のニコニコ動画にこんなコメントがありました。

「これ見てるの社会人の人が多そう」

「学生だけど見てるで」

「大人になってから見ると見方が変わるよ」

ここでは学生と大人という対比でしたが、21歳の大学生が見たSHIROBAKOと高校生がみたSHIROBAKOは別物でした。

SHIROBAKOは今の所属や役職、肩書ではなく、今までの経験によって見方が変わる作品なのだと思います。

数年後会社に入った僕がSHIROBAKOをどういった視点で見ているか楽しみです。

書きなぐった文章なので、かなり読みづらい文章になってしまいましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。

おまけ

数年後見た時に振り返りたい。


  1. 受験する高校を専門的な高専から普通科の高校に切り替えた ↩︎

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